ブコウスキーの短編集。どこまでもブコウスキーな一冊だ。暇つぶしに実に具合の良い作品だが、ポルノ小説と文学作品の境界を判別できずに卑猥だ!猥褻だ!とツバを吐き散らす潔癖どもには薦められない。彼らは滅菌消毒された文学で血の通わない愛を叫ぶがいい。
内容(「BOOK」データベースより)
酔っぱらうのが私の仕事だった。救いのない日々、私は悲しみの中に溺れながら性愛に耽っていた。倦怠や愚劣さから免れるために。私にとっての生とは、なにものも求めないことなのだ。卑猥で好色で下品な売女どもと酒を飲んでファックする、カリフォルニア1の狂人作家…それが私である。バーで、路地で、競馬場で絡まる淫靡な視線と刹那的な愛。伝説となったカルト作家の名短編集。
目次
町でいちばんの美女
精肉工場のキッド・スターダスト
テキサスの売春宿
15センチ
ファックマシーン
気力調整機
女3人
チキン3羽
10回の射精
なかなか交尾できない12匹の空飛ぶ猿たち
25人のぼろをまとった浮浪者たち
聞いて損はない競馬の話
もう少し競馬について
あるアンダーグラウンド新聞の誕生と死
慈善病院での生き死に
ジームズ・サーバーについて話した日
おえらい作家たち
人魚との交尾
充電のあいまに
卍
政治ほどくだらないものはない
尻のでかい母親
かわいい恋愛事件
女が欲しい
ビギナー
淫魔
レイモン・ヴァスケス殺し
飲み仲間
白いあごひげ
白いプッシー