tag: 桜ん坊前線、2009
谷の外からのお客さんや宴会目的の人が相手じゃなければ、
伊那の桜を観るなら美篶の六道の堤もいいよと答える。
風がちょっとあるがね。
市が力を入れない割には(それを好ましく感じていたのだが)
最近この堤も周知されてきたらしく、
年々訪れる人が増えている。
今年は改修工事中。
老朽化でけっこうやばいみたい。
それで水が完全に抜かれてしまっていた。
そうは言っても工事を開始したころから
気になって何度かのぞきに来ていたのだけどね。
この日は嫁と一緒に底に降りてみた。
元々、魚はいなかったのかな。
鴨たちが、
鳥たちがいた筈だけど。
なんの貝だろう?
鮑ほどの大きさの貝殻が無数に転がっていた。
彼ら、水を抜く前は
きっと呼吸をしていたのだろうね。
水のない溜池が
こんなにも沙漠のようになるとは
想像できなかった。
改修のためとはいえ
人の手が僅かな期間でこれを作り出したことを思うと
無性に遣る瀬無くなる。
ぼくが人という形であることが。
(・∀・) ナショナルグラフィックの写真みたいだねー!
嫁は喜んでる。
はは。救いか?
そう、美篶の米はうまい。
人間の生ってのは、
ほんとすべてが犠牲の上に成立してる。
そんなことを考え、
なにもしやしないけど、
すべてに感謝だけは忘れずに生きなきゃと思う。
info.
・六道の堤の桜(ろくどうのつつみ)
・長野県伊那市美篶笠原
・タカトオコヒガンザクラやソメイヨシノなど約 120本。
・井上井月の句碑がある。