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ダメプログラマ選手権

ダメプログラマ選手権

『さぁ、まずはスペルミス!先手を打ってきましたね、チャンピオンは』
「ええ、規模は小さいですが蓄積すれば大きな爆弾になりますよ」
『あっと!ファイルのバックアップを忘れてます!履歴も残していない!!』
「基本ですね。ただ、チャンピオンはこういう基本を疎かにしません」

『バグを放置しているようですが』
「はい、バレなきゃ良いやという姿勢も大切です。恐らく、最後の引き金にするつもりでしょうか?」
『あっと!!今日がリリースだ!しかし、バグのことは気に留めない!』
「バレなきゃいいやって思うと大概忘れるんですよね。リリースが迫るほど爆弾は大きくなります」
『普通なら気付くのでは?』
「それはテストしていないからですね。テストしないことを伏線とするつもりでしょう」

『さぁ!いよいよ本番稼動!客先から問合せのメールが来た!そのメールでやっとバグを思い出したのか!?』
「ここが勝負どころでしょう」
『お!焦ってかなり適当なソースをかいているようだぁ!』
「いや、本人は恐らく真面目にプログラミングしています。ただ最初のスペルミスがここで生かされています!」
『あー!!ノーテストだ!SEの確認もとらず本番環境へ反映した!これはすごい!!』
「チャンピオンの勝ちパターンです!SEに見せれば怒られるので、ノーテストリリースという大技です!!」

『さぁ!ラストスパート!!不審に思ったお客がSEに電話した!』
「伏線は十分!後はどう連鎖するかですね!!」
『SEがPCモニタを前に震えている!そして…来た!チャンピオンのソースを見直した!』
「いいですよ!最初のスペルミスが見事に利いています!!」
『SEの顔色が赤くなっています!!』
「ん~、ちょっと甘いですね。顔色を赤くでは無く、青くしないと…このままでは優勝は…」
『いや…あ~!!SEが今までのソースを全て調べ始めた!これは…そして…顔から血の気が引いていく!!』
「素晴らしい!緻密な伏線から連鎖…そして溜めに溜めた全部デタラメのソースまで…もう勝利は間違いないでしょう!」

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テーマの著者 Anders Norén